不安のままだと
判断ができない
症状があるなら受診が先です。症状がなく不安だけがあるなら、まず調べて、事実を1つ確定させるほうが前に進みます。
「病院に行くほどか分からない」。この状態が続くほど、判断は先送りになります。順序を決めます。
まず順序を決める
2つに分かれるだけ
症状がある(痛み、発疹、排尿時の違和感、腫れ、分泌物、発熱など)
→ 受診が先。検査キットで時間を使わない。
症状はないが、不安がある
→ 調べて事実を確定させる。そのうえで必要なら受診。
逆にすると損をします。症状があるのに検査キットを待つと、治療の開始が遅れます。症状がないのに受診を先延ばしにすると、不安だけが続きます。
受診を優先すべきとき
次に当てはまる場合は、検査より受診が先です。
・排尿時の痛み、頻尿、残尿感が続いている → 尿の悩み
・皮膚の異常(発疹、しこり、潰瘍、かゆみ)
・腫れ・痛みがある
・発熱、強い倦怠感が続く
・パートナーが受診・治療していると知らされた
最後の項目は特に重要です。自分に症状がなくても、対応が必要になることがあります。この場合は検査より先に医療機関で相談してください。
検査で分かること・分からないこと
自宅でできる検査キットは、「調べる」ための道具であって、診断や治療の道具ではありません。
分かること:指定された項目について、検体を提出した時点の状態
分からないこと:
・項目に含まれていないもの(何を調べるキットかを必ず確認する)
・感染直後の状態(感染から検出できるまでに一定の期間が必要とされる項目があります。早すぎる検査は正しく出ません)
・症状の原因が何か(症状には別の原因があることもあります)
「いつ検査するか」が結果の正しさを左右します。心当たりのある時期からどれくらい経っているかを確認してから申し込んでください。この点は各キットの公式サイトに記載があります。
自宅でできる検査キットの項目と検査の時期を確認する
何を調べるキットか、いつ検査すべきかは製品ごとに異なります。申し込む前に公式の記載をご確認ください。
- 検査キットは医療機関の受診に代わるものではありません
- 陽性・判定保留の場合は必ず受診してください
- 申し込む前に、条件と金額だけ確認できます
受診先の切り分け
迷ったら泌尿器科
泌尿器科:排尿の症状、性器の症状、男性特有の不調全般。男性の場合の第一候補。
皮膚科:皮膚の発疹・かゆみが中心のとき
内科:発熱・全身の症状が中心のとき
感染症内科:設置している医療機関では、専門的に対応
予約時に「いつから、どんな症状か」を伝えると、適切な科に案内されることがあります。症状を言わずに予約すると、たらい回しになることがあります。
→ 受診の進め方
結果が出たあと
陰性だった場合。検査の時期が適切だったかを確認してください。早すぎる検査では正しく出ないことがあります。症状が続くなら、結果にかかわらず受診してください。
陽性・判定保留だった場合。必ず医療機関を受診してください。キットの結果は診断ではありません。治療は医師の判断で行われます。自己判断で市販薬を使わないでください。
パートナーがいる場合。結果を共有し、一緒に受診を検討してください。片方だけが治療しても再び戻ることがあります。
確認の方法を、性格の違いで並べる
| 方法 | 分かること | 分からないこと | 向いている状況 |
|---|---|---|---|
| 医療機関の受診 | 診断、治療、必要な処方まで | — | 症状がある。パートナーに症状がある。不安が続いている |
| 自宅でできる検査 | 調べた項目についての判定 | 診断そのもの。調べていない項目 | 症状がなく、まず状況を把握したい |
| 何もしない | — | すべて | (症状や心当たりがある場合、選択肢になりません) |
症状があるときは、検査ではなく受診が先です。自宅でできる検査は診断ではなく、あくまで状況を把握するための手段です。
迷ったときの進め方
- ① 今、症状があるかを確認する痛み、はれ、発疹、発熱、排尿時の違和感など。ひとつでもあるなら、この時点で受診を選びます。
- ② 症状がない場合、心当たりの時期を整理するいつのことか。時期によって、調べても正しく判定できない期間があります。
- ③ 調べる項目を決める項目ごとに検査は分かれます。調べていない項目については、結果は何も示しません。
- ④ 判定できる時期を確認する時期が早すぎると、正しく判定できません。各項目の目安を確認してから実施します。
- ⑤ 結果に応じて受診する陽性であれば医療機関へ。陰性でも症状があるなら、やはり受診してください。
自宅でできる検査を選ぶときの確認項目
- 調べたい項目が含まれているか
- 判定できる時期の目安が示されているか
- 検体の採り方と、失敗したときの再検査の扱い
- 結果の受け取り方法と、匿名性の扱い
- 陽性だった場合に、受診先の案内があるか
- 個人情報と検体の取り扱いについての記載
よくある失敗と、その避け方
症状があるのに、まず検査キットを試した
症状があるときは、原因の特定と治療が必要です。検査だけでは治療になりません。時間の分だけ対処が遅れます。
心当たりの直後に検査して、陰性で安心した
項目ごとに、正しく判定できるようになるまでの期間があります。早すぎる時期の結果は、判断材料になりません。
1項目だけ調べて、全体が問題ないと考えた
調べていない項目については、結果は何も示していません。何を調べたかを正確に把握しておく必要があります。
陽性だったが、受診せず様子を見た
放置して自然に解決するとは限りません。結果が出たら、医療機関で確認するところまでが一連の流れです。
よくある疑問(医療的な判断は医療機関にご確認ください)
症状がないのですが、調べる意味はありますか。
症状が出ないまま経過することがあるため、心当たりがある場合に状況を把握する手段としては意味があります。
ただし、これは診断ではありません。結果に不安が残る場合や、症状が出てきた場合は、医療機関を受診してください。
検査の結果が陰性なら、心配しなくてよいですか。
そうとは限りません。調べた項目についての、その時点での判定にすぎないためです。
時期が早すぎる場合、正しく判定できないことがあります。また、調べていない項目については何も分かりません。症状がある場合は、結果にかかわらず受診してください。
受診と自宅での検査、どちらを先にすべきですか。
症状があるなら受診が先です。診断と治療は医療機関でしか行えません。
症状がなく、まず状況を把握したいという段階であれば、自宅でできる検査から入る進め方もあります。
パートナーにも伝えるべきですか。
結果によっては、相手にも確認が必要になります。伝え方に迷う場合も、まず自分の状況を確定させることが先です。
医療機関では、こうした相談に応じてもらえる場合があります。
費用はどれくらいかかりますか。
受診の場合、症状があって診療として行われるものと、症状がなく自費になるもので扱いが変わります。金額は医療機関と項目によって異なります。
自宅でできる検査は、項目数によって価格が変わります。事前に何が含まれるかを確認してください。
結果はどのように受け取れますか。
方法は提供元によって異なります。匿名で受け取れる形式を用意しているものもあります。
個人情報と検体の取り扱いについては、申し込む前に記載を確認しておくと安心です。
陽性だった場合、どうすればよいですか。
医療機関を受診してください。自宅での検査は診断ではないため、あらためて確認と、必要な治療が行われます。
受診先の案内があるサービスもあります。結果が出た時点で止まらず、次につなげてください。
受診先の切り分け
| 症状・状況 | 主な受診先 | 備考 |
|---|---|---|
| 排尿時の痛み、尿道の違和感(男性) | 泌尿器科 | 性感染症の診療に対応している施設が多い |
| おりものの変化、下腹部の痛み(女性) | 婦人科 | 定期の検診とあわせて相談できる |
| 皮膚や粘膜の発疹、できもの | 皮膚科/性感染症内科 | 部位により受診先が変わる |
| のどの違和感が続く | 耳鼻咽喉科/内科 | 心当たりがある場合は、その旨を伝える |
| 症状はないが心当たりがある | 泌尿器科/婦人科/内科、または自宅での検査 | 時期によって判定できない期間がある |
受診先に迷う場合、内科でも相談は可能です。受診しないことだけが、選択肢になりません。
状況別の判断
迷ったときは、この4つのどれに当てはまるかで進み方が決まります。
症状がある
受診してください。検査キットは診断ではないため、治療につながりません。
症状があるまま時間が経つと、対処が遅れます。この場合、順序を入れ替える理由はありません。
症状はないが、数日前に心当たりがある
時期が早すぎると、正しく判定できない項目があります。まず、調べたい項目ごとの目安期間を確認してください。
不安が強い場合は、時期を待つより先に医療機関で相談するほうが、判断がはっきりします。
パートナーから知らせを受けた
自分に症状がなくても、確認が必要です。この場合は受診を選んでください。
相手の状況が分かっているなら、それを医療機関に伝えることで、確認すべき項目がはっきりします。
受診する時間が取りにくい・人に知られたくない
自宅でできる検査は、状況を把握する手段として使えます。ただし診断ではないため、陽性なら受診が必要です。
匿名で結果を受け取れる形式かどうかを、申し込む前に確認してください。
よくある誤解
「症状がないから大丈夫」
症状が出ないまま経過することがあります。心当たりがある場合、症状の有無だけでは判断できません。
「陰性なら安心してよい」
調べた項目についての、その時点での判定にすぎません。時期が早すぎると正しく判定できず、調べていない項目については何も分かりません。
「検査キットがあれば受診しなくてよい」
自宅でできる検査は診断ではありません。治療は医療機関でしか行えないため、症状がある場合や陽性の場合は受診が必要です。
判断の流れ(まとめ)
順序は「症状があるか」→(あれば受診)→「心当たりの時期」→「調べる項目」→「判定できる時期」→「結果に応じて受診」です。症状があるなら、この時点で受診が決まります。検査を挟むと対処が遅れます。症状がない場合でも、時期が早すぎると判定できない項目があるため、目安期間を確認してから実施してください。陽性であれば医療機関へ、陰性でも症状があれば受診してください。
男性の検査と受診の判断ガイドの記事一覧
一次情報の確認先
このページに書いたことは、以下の公的機関の公表情報で確かめています。制度は変わることがあるので、確かめた日を各所に書き、確認先も置いています。