あとから用意できない書類が、3つある

療養費の申請でつまずくのは、たいてい金額ではなく書類です。そして、書類には「あとから用意できるもの」と「その場でしか受け取れないもの」があります。この2つを分けておくだけで、取りこぼしはかなり減ります。

このページの内容
  1. あとから用意できないもの
  2. 制度ごとの必要書類
  3. 医師が書くもの
  4. 領収書の条件
  5. 自分の場合はどうなるか
  6. よくある取りこぼし
  7. 確認に使った一次情報
  8. よくある疑問

あとから用意できないもの

その場でしか受け取れない書類

書類どの制度なぜあとから無理か
診療内容明細書(様式A/FormA)海外療養費現地の医師が書く。帰国後には頼めない
領収明細書(様式B/FormB)海外療養費同上
内訳付き領収書治療用装具「一式」で発行されると書き直しが要る
靴型装具の写真治療用装具使い始めると状態が変わる
移送区間・距離のわかる領収書移送費金額だけの領収書だと足りない(横浜市)
オージオグラム・見積書補聴器の助成購入前に用意する必要がある

出典:協会けんぽ・さいたま市・練馬区・横浜市・目黒区の公表内容(2026年9月10日確認)。必要書類は保険者・市区町村ごとに異なります。

制度ごとの必要書類

横断で並べる

制度医師の書面領収書そのほか
海外療養費診療内容明細書(現地の医師)原本+日本語訳パスポートの写し/同意書/翻訳文
移送費医師の意見書移送区間・距離のわかるもの本人確認書類/口座
治療用装具医師証明書内訳付き靴型装具は写真
マッサージ・はり・きゅう医師同意書要る施術料金明細書
資格確認ができなかったとき—要る診療報酬明細書
補聴器の助成(保険外)医師意見書+オージオグラム購入後に提出見積書(購入前)

出典:協会けんぽ・さいたま市・練馬区・目黒区・横浜市の公表内容(2026年9月10日確認)。共通書類(申請書・本人確認書類・口座)は別に必要です。

医師が書くもの

どの制度でも、医師が書く書面が中心にあります。そして名前が制度ごとに違います。

呼び方の違い

窓口で「意見書をください」と言っても通じないことがあります。制度の名前と一緒に伝えてください。

領収書の条件

「領収書」とだけ書かれていても、条件が付いていることがあります。

領収書に求められる条件

原本を出すと手元に残りません。医療費控除にも使う場合は、コピーを取ってから出すか、窓口で相談してください。

自分の場合はどうなるか

領収書が「一式」だった

内訳を書き直してもらってください。→ 治療用装具

現地で様式を書いてもらえなかった

保険者に相談してください。代替できるかは保険者の判断です。→ 海外療養費

領収書に区間が書いていない

移送を頼んだ事業者に相談してください。→ 移送費

医療費控除にも使いたい

先にコピーを取ってください。順番を窓口で相談できます。

意見書の発行に日数がかかると言われた

時効の2年から逆算してください。→ 2年という時効

補聴器の見積書を買ってからもらった

順番が逆です。→ 補聴器は療養費ではない

よくある取りこぼし

その場で受け取るべき書類を後回しにした

現地の様式・内訳・写真は、あとから用意できません。

領収書の条件を読んでいなかった

原本・内訳・区間・翻訳と、制度ごとに条件が違います。

医師の書面の呼び方を間違えた

意見書・証明書・同意書と、制度で名前が違います。

原本を出して手元に残らなかった

医療費控除にも使う場合は先にコピーを。

共通書類を忘れた

申請書・本人確認書類・口座は、どの制度でも要ります。

→ 全額払ったときの地図/海外療養費/移送費/治療用装具/補聴器は療養費ではない/書類の横断整理/2年という時効

確認に使った一次情報

よくある疑問

どの制度でも医師の書面が必要ですか。

療養費については、ほぼ必要です。ただし呼び方が制度ごとに違います。移送費は「意見書」、治療用装具は「医師証明書」、マッサージ・はり・きゅうは「医師同意書」です(練馬区・目黒区・横浜市)。

領収書は原本でないとだめですか。

制度と保険者によります。協会けんぽは海外療養費について「領収書原本」としています。医療費控除にも使う場合は、先にコピーを取ってください。

翻訳は誰がするのですか。

申請する本人が用意します。さいたま市は「外国語で作成されているすべての書類に添付が必要」としています。翻訳者の氏名・住所の記載を求める保険者があります。

靴型装具の写真は何を写せばよいですか。

保険者によって指定が異なります。装具を作った事業者に相談すると、その場で撮ってもらえることがあります。

申請書はどこでもらえますか。

加入している保険者のサイトまたは窓口です。国民健康保険なら市区町村、協会けんぽなら都道府県支部です。
このあと必要になること
療養費の請求は退院してからでも間に合いますが、退院後の生活の段取りは入院中に決めないと間に合いません。
→ 続きはこちら

療養費の申請ガイドの記事一覧

このページが扱う範囲
本ページは公的医療保険の給付および市区町村の助成についての一般的な整理です。取り扱い・必要書類・支給額は、加入している保険者(市区町村・健康保険組合・協会けんぽなど)や市区町村ごとに異なります。また病気やけがの治療については扱いません。実際の手続きは、加入している保険者またはお住まいの市区町村にご確認ください。

一次情報の確認先

このページに書いたことは、以下の公的機関の公表情報で確かめています。制度は変わることがあるので、確かめた日を各所に書き、確認先も置いています。

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