住民票の窓口だけで
帰らないでください
親を呼び寄せる。施設のある市に移る。そのとき、転出届を出して住民票の手続きだけ済ませて帰る人がいます。介護保険は別の課です。受給資格証明書を受け取らずに転入すると、認定が引き継げず新規申請扱いになります。調査からやり直しで1〜2か月、その間は10割です。
出し忘れるといくらか
新規申請扱いになった場合(認定が出るまでの1か月あたり)
| 要介護度 | 引き継げた場合の1割 | 新規扱いで10割 | 1か月の差 |
|---|---|---|---|
| 要介護1 | 16,765円 | 167,650円 | 150,885円 |
| 要介護2 | 19,705円 | 197,050円 | 177,345円 |
| 要介護3 | 27,048円 | 270,480円 | 243,432円 |
| 要介護4 | 30,938円 | 309,380円 | 278,442円 |
| 要介護5 | 36,217円 | 362,170円 | 325,953円 |
限度額は厚生労働省 介護サービス情報公表システムの公表値。新規申請でも暫定ケアプランを使えば1割で回せますが、見込みが外れると超過分が全額自己負担になります。→ 待つ30日をどうするか
受給資格証明書は1枚の紙です。転出届と同じ日に、同じ庁舎の別の課でもらえます。
保険者は市町村
「市町村及び特別区は、この法律の定めるところにより、介護保険を行うものとする」
介護保険法 第3条第1項(e-Gov法令検索で2026年9月25日に確認)
介護保険をやっているのは、国でも都道府県でもなく、市町村と特別区です。だから保険料も、負担割合の判定も、限度額の上乗せも、認定も、すべて市町村単位です。引っ越すと、保険者そのものが入れ替わります。前の市の認定は、そのままでは新しい市では使えません。
転出のときにやること
同じ日に、同じ庁舎で終わります
転入先での期限
転入した日からの期限があります。過ぎると新規申請扱いになる場合があります。日数は市区町村で異なるので、転出のときに「転入先には何日以内に出せばよいですか」と聞いてください。
転入先の窓口で出すもの・聞くもの
引っ越しの日程を決める前に
順序を間違えると起きること
| やり方 | 起きること |
|---|---|
| 先に引っ越して、あとで手続き | 期限を過ぎると新規申請扱い。調査と意見書からやり直しです |
| 転出時に受給資格証明書を受け取る | 引き継げます |
| 有効期間の満了が近い時期に引っ越す | 最も危険です。引っ越しと更新が重なると、どちらかが必ず抜けます |
引っ越しの日程を決める前に、認定の満了日を確認してください。満了の直前・直後の引っ越しは避けられるなら避けてください。
施設に入る場合は別の話
他の市町村の施設に入所するために住所を移す場合、保険者が変わらない仕組みがあります。住所地特例です。施設のある市町村に負担が集中しないための扱いです。
「住所を移したのに前の市が保険者のまま」なのか「保険者が変わる」のかで、手続きがまったく違います。入所する施設が住所地特例の対象かどうかを、入所前に施設と市町村の両方に確認してください。
移った直後の空白
認定が引き継げても、事業者は引き継げません。ケアマネジャーも、デイサービスも、訪問介護も、市町村をまたぐと使えないことがほとんどです。転入先で事業所を探し、契約し、サービスが始まるまでに数週間かかります。
その空白を、家族が全部背負うことになります。引っ越し作業と並行して、です。
事業所が決まるまでの数週間を埋める
転入先でケアマネジャーと事業所が決まるまで、介護保険のサービスは始まりません。保険外のサービスは認定や事業所の契約を待たずに頼めます。時間帯と内容を伝えれば金額が出ます。見積もりは無料です。
- 見積もりは無料です。金額を見てから断って構いません
- いま足りない時間だけを切り出して頼めます
- 対応できる時間帯と料金は、電話1本で先に分かります
よくある疑問
同じ市の中での引っ越しは。
受給資格証明書をもらい忘れました。
転入先で認定調査をやり直すことはありますか。
海外に転出する場合は。
保険料はどちらに払いますか。
親だけ先に呼び寄せる場合は。
確認に使った一次情報
- 介護保険法 第3条(保険者)/第27条(要介護認定)/第28条(有効期間・更新)/第43条(支給限度額)/第49条の2(一定以上の所得)/第51条の3(特定入所者介護サービス費)/第66条(保険料滞納者に係る支払方法の変更)/第183条(審査請求)/第200条(時効)e-Gov法令検索
2026年9月25日に e-Gov法令検索で確認した条文です。条文で全国共通なのは、手続きの骨と期限までです。金額・様式・窓口の運用は市区町村ごとに違います。
介護保険で頼めないことの記事一覧
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- 緊急通報システム
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- 養護老人ホームの措置入所
- 要介護の区分変更申請
- 特別障害者手当
- おむつと日常生活用具
- 障害者控除対象者認定書
- 高額介護サービス費
- 受領委任払い
- 家族介護慰労金
- 障害福祉の負担上限月額
- 高額医療・高額介護合算療養費
- 重度障害者医療費助成
- 自動車税の減免
- 住宅改修が必要な理由書
- 住宅改修の事前申請
- 住宅改修20万円の枠
- 借家の住宅改修と承諾書
- 福祉用具の貸与と販売の選択制
- 見積もりと業者の選び方
- 申請の期限(2年)
- 福祉用具購入費の受領委任払い
- 高額療養費の受領委任払い
- 介護保険の住所地特例
- 介護保険の適用除外施設
- 認定調査で見られること
- 主治医意見書は誰が取るか
- 認定までの30日と暫定プラン
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- 納得できないときの2つの道
- 限度額を超えたとき
- 種類ごとの上限
- 施設の食費・居住費を下げる
- 負担割合証の見方
- 保険料を滞納したとき
- 2年で消える権利
一次情報の確認先
このページに書いたことは、以下の公的機関の公表情報で確かめています。制度は変わることがあるので、確かめた日を各所に書き、確認先も置いています。