2026年9月25日確認 介護保険法 第27条第2項

調子のいい日に
合わせて答えないでください

認定調査の日、親は他人が来ると気を張ります。立てないはずの人が立ち、分からないはずのことに「大丈夫です」と答えます。そのまま記録されると、実際より軽い区分が出ます。そして次の見直しまで、その区分で暮らすことになります。

このページの内容
  1. 条文が見ているのは2つ
  2. 「置かれている環境」が効く
  3. 立ち会いで伝えること
  4. 渡すメモの書き方
  5. よくある疑問

条文が見ているのは2つ

「当該職員をして、当該申請に係る被保険者に面接させ、その心身の状況、その置かれている環境その他厚生労働省令で定める事項について調査をさせるものとする」
介護保険法 第27条第2項(e-Gov法令検索で2026年9月25日に確認)

「心身の状況」と「置かれている環境」。この2つです。多くの家族は前者だけを準備して、後者を空白のまま終わらせています。

「置かれている環境」が効く

同じ身体の状態でも、住んでいる環境によって必要な介護の量は変わります。条文が環境を調査対象に挙げているのは、そのためです。

環境として伝えるべきこと

項目伝え方の例
介護する人がいるか「日中は誰もいません」「介護している私が週5日勤務です」。いる/いないだけでなく、何時から何時までいないかを言ってください
家の中の段差と動線「トイレまで7歩あって、途中に10cmの段差があります」。歩数と段差の高さで言うと記録されます
2階に寝ているか「寝室が2階で、階段に手すりがありません」
近隣の助けがあるか「隣は空き家です」「近くに親族はいません」
本人が拒否すること「入浴を拒みます」「薬を飲んだと言って飲んでいません」。できないのではなく、させられないことも環境です

条文は「その置かれている環境その他厚生労働省令で定める事項」としています。具体的に何を聞くかは省令と全国統一の調査票で決まっています。ここに挙げたのは、家族の側から言わないと記録に残らない項目です。

立ち会いで伝えること

調査員は本人に質問します。家族は横で聞いていて構いません。ただし、本人の答えをその場で否定すると、本人が怒って調査が進まなくなります。

その場でのふるまい

  1. ① 立ち会いを申し込む調査の日程を決めるときに「家族が立ち会います」と伝えてください。本人だけで受けると、環境の情報がまったく入りません。
  2. ② 本人の答えは遮らない「できます」と言ったら、その場では流してください。
  3. ③ 調査が終わったあとに補足する本人に聞こえない場所で、実際はどうかを伝えます。玄関先や外でも構いません。
  4. ④ 紙で渡す口で言ったことは記録に残らないことがあります。A4で1枚、渡してください。

渡すメモの書き方

A4で1枚。これだけ書く

調子のいい日を基準にせず、悪い日と平均を書いてください。「たまにできる」は「できる」と記録されます。頻度を数字で書くと、そうなりません。

よくある疑問

家族が立ち会えない日程を指定されました。

日程は相談できます。市区町村の介護保険担当課に、立ち会える日を伝えてください。

本人が「介護はいらない」と言います。

その発言も環境の情報です。調査後に、拒否の内容と頻度を伝えてください。

認知症で答えがその場で変わります。

変わること自体を伝えてください。日によって違う、直前のことを覚えていない、という事実が記録されるべき情報です。

調査票の内容は見せてもらえますか。

開示請求の扱いは市区町村によります。結果に納得できないときの手順は別にまとめています。→ 審査請求と区分変更の選び方

確認に使った一次情報

2026年9月25日に e-Gov法令検索で確認した条文です。条文で全国共通なのは、手続きの骨と期限までです。金額・様式・窓口の運用は市区町村ごとに違います。

介護保険で頼めないことの記事一覧

一次情報の確認先

このページに書いたことは、以下の公的機関の公表情報で確かめています。制度は変わることがあるので、確かめた日を各所に書き、確認先も置いています。

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