18歳以上なら、同居している親の収入は見ない
障害福祉サービスの利用者負担には、1か月ごとの上限額があります。ここで最も誤解されているのが「世帯」の範囲です。18歳以上の方は本人と配偶者だけで判定されます。親と同居していても、親の収入は関係ありません。「うちは親に収入があるから無理だろう」と諦めている方に、まずここを伝えたいページです。
「世帯」の範囲がいちばんの誤解
厚生労働省は、所得を判断するときの世帯の範囲を次のように定めています。
所得を判断するときの「世帯」の範囲(厚生労働省の公表内容)
| 対象 | 世帯の範囲 |
|---|---|
| 18歳以上の障害者(施設に入所する18歳・19歳を除く) | 障害のある方とその配偶者 |
| 障害児(施設に入所する18歳・19歳を含む) | 保護者の属する住民基本台帳での世帯 |
18歳以上で配偶者がいない場合、判定に使われるのは本人の所得だけです。同居している親や兄弟の収入は含まれません。
住民票が同じでも、親の収入は見ません。介護保険の負担限度額認定や、住民税の課税判定とは範囲が違います。「同じ家に住んでいるから世帯」という常識が、ここでは当てはまりません。
よくある思い込みと、実際
親と同居していて、親に収入がある
本人に収入がほとんどない
結婚している
18歳未満の子どもの場合
負担上限月額の4区分
負担上限月額(厚生労働省の公表内容)
| 区分 | 負担上限月額 |
|---|---|
| 生活保護 | 0円 |
| 低所得 | 0円 |
| 一般1 | 9,300円 |
| 一般2 | 37,200円 |
この額を超えて負担することはありません。サービスをどれだけ使っても、月の自己負担はこの上限で頭打ちになります。
上限があるということは、使う量を増やしても負担が増えない範囲があるということです。上限に達している方が、必要なサービスを我慢する理由はありません。ここは窓口で自分の区分を確認してください。
障害児は範囲が違う
18歳未満の障害児(および施設に入所する18歳・19歳)は、保護者の属する住民基本台帳での世帯で判定されます。18歳以上の本人・配偶者のみという扱いとは逆で、同じ住民票にいる家族の所得が関係します。
障害児の場合に確認すること
- 住民票の世帯がどうなっているか(誰と同じ世帯か)
- 自分の世帯がどの区分(生活保護/低所得/一般1/一般2)に当たるか
- 放課後等デイサービスなど、複数のサービスを使う場合の合算の扱い
- 18歳になったときに判定の範囲が変わること(本人と配偶者のみになる)
18歳の誕生日を境に、判定の仕組みが変わります。それまで保護者の所得で見られていたものが、本人と配偶者だけになります。区分が変わる可能性があるので、その時期に窓口で確認してください。
介護保険と合算できる
障害福祉サービスと介護保険を両方使っている方には、合算の制度があります。厚生労働省は次のように示しています。
障害者の場合は、障害者と配偶者の世帯で、障害福祉サービスの負担額(介護保険も併せて利用している場合は、介護保険の負担額も含む。)の合算額が基準額を超える場合は、高額障害福祉サービス等給付費が支給されます(償還払いの方法によります)
介護保険の負担額も合算に含まれます。65歳を境に介護保険へ移行した方、両方を使い分けている方は、別々に上限を見るのではなく合算で見てください。
「償還払い」なので、いったん払ってから、あとで戻ってきます。申請しないと戻りません。介護保険側の高額介護サービス費と名前も仕組みも似ていますが、別の制度です。
上限に含まれない費用
上限月額はサービスの利用者負担についてのものです。実費で払うものは別枠です。
上限の対象になるもの/ならないもの
| 扱い | 内容 |
|---|---|
| 上限の対象 | 障害福祉サービスを利用したときの利用者負担 |
| 別枠(実費) | 食費 |
| 別枠(実費) | 光熱水費 |
| 別枠(実費) | 日用品費など、日常生活に要する費用 |
施設や事業所からの請求額のうち、上限が効くのはサービス費の部分です。実費部分については、別に軽減の仕組みが設けられていることがあります。窓口で確認してください。
確認の順序
この順で確認すると、取りこぼしません
- 自分(または子ども)が18歳以上かどうかを確認する18歳以上なら本人と配偶者のみ、18歳未満なら保護者の属する世帯です。ここで判定の範囲が決まります。
- 市区町村の障害福祉の窓口で、自分の区分を聞く生活保護/低所得/一般1/一般2のどれか。低所得なら上限は0円です。
- いま上限に達しているかを確認する達しているなら、サービスを増やしても自己負担は増えません。必要な支援を我慢しないでください。
- 介護保険も使っているなら、合算の申請を確認する「高額障害福祉サービス等給付費の対象になりますか」と聞いてください。償還払いなので申請が要ります。
- 実費部分の軽減があるかを聞く食費・光熱水費は上限の外です。別の軽減が用意されていることがあります。
よくある取りこぼし
親の収入があるから対象外だと思い込む
18歳以上なら親の収入は見ません。本人と配偶者だけです。世帯分離をしなくても、はじめからそうなっています。
上限に達しているのにサービスを減らす
上限を超えた分は負担しません。使う量を増やしても自己負担が変わらない範囲があります。必要な支援まで削る理由はありません。
介護保険と別々に見てしまう
両方を使っている場合、合算して基準額を超えれば戻ります。それぞれの上限内だからと諦めないでください。
償還払いの申請をしない
高額障害福祉サービス等給付費は、いったん払ってから申請して戻る形です。放っておくと戻りません。
18歳になったときに確認しない
判定の範囲が「保護者の世帯」から「本人と配偶者」に変わります。区分が下がることがあります。誕生日の前後で窓口に確認してください。
上限に達しても、介護そのものは軽くなりません
障害福祉サービスでも介護保険でも埋まらない付き添いや家事は、保険外で必要な時間だけ頼む方法もあります。
- 相談・見積もりは無料です
- 介護保険では対応できない内容にも対応しています
- 24時間365日の相談体制があります
よくある疑問
親と同居していますが、親の収入は関係しますか。
上限月額はいくらですか。
配偶者の収入は関係しますか。
子ども(18歳未満)の場合はどうなりますか。
18歳になると何が変わりますか。
介護保険も使っています。上限は別々ですか。
食費や光熱水費も上限に含まれますか。
上限に達しました。サービスを増やしても負担は増えませんか。
世帯分離をしたほうが有利ですか。
区分に納得できません。
→ 保険で頼めない4分類/おむつ・用具の費用が出る制度/在宅の重度の方への手当/介護保険側の月額上限/介護中の食事の負担を減らす
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本ページは制度の一般的な整理です。対象・金額・品目は市区町村ごとに異なり、年度ごとに改定されます。実際の申請にあたっては、お住まいの市区町村の窓口(障害福祉担当・高齢福祉担当)、または担当のケアマネジャー・相談支援専門員にご確認ください。税の取り扱いは税務署にご確認ください。
一次情報の確認先
このページに書いたことは、以下の公的機関の公表情報で確かめています。制度は変わることがあるので、確かめた日を各所に書き、確認先も置いています。