介護保険の外にある、もう一段の家事援助
掃除や洗濯を頼みたいが、介護保険の訪問介護では足りない。そういうときに、市区町村が独自に行っている家事援助のサービスがあります。港区の高齢者家事援助サービスは「衣類の洗濯・補修、住居の掃除、整理整頓等の家事援助」を行い、自己負担は「住民税非課税者 120円/1時間」「上記以外 200円/1時間」です。ただし条件があります。
介護保険を使い切っていることが条件
港区は対象を「区内に住所を有する65歳以上のひとり暮らし、または65歳以上の高齢者のみの世帯」で、自立判定者・事業対象者・要支援1・2のいずれかとしています。
そのうえで事業対象者と要支援1・2の人については、「介護予防・生活支援サービス事業の訪問型サービスを最大限利用している人に限」定されています。
つまり「介護保険を使わずにこちらだけ使う」ことはできません。先に介護保険の訪問型サービスを上限まで使い、それでも足りない分を埋める制度です。→ 介護保険で頼めないこと一覧
できること
港区が公表している援助の内容
- 衣類の洗濯・補修
- 住居の掃除
- 整理整頓等の家事援助
「等」とあるので、細かい線引きは窓口の判断になります。大がかりな片付けや、庭木の手入れ、来客のための特別な調理などは、一般に家事援助の範囲外とされます。
本サイトでは個別の可否を判定しません。地域包括支援センターにご確認ください。
時間と曜日の上限
港区が公表している上限
| 区分 | 上限 |
|---|---|
| 自立判定者・事業対象者・要支援1 | 週2時間 |
| 要支援2 | 週3時間 |
| 実施できる時間帯 | 「月曜日から金曜日までの午前9時から午後5時」 |
出典:港区の公表内容(2026年9月12日確認)。上限と時間帯は市区町村ごとに異なります。
週2〜3時間です。土日と夜間は対象外です。働いている家族が立ち会える時間帯とは合わないことがあります。
自己負担
港区の自己負担
| 区分 | 1時間あたり |
|---|---|
| 生活保護受給者 | 無料 |
| 住民税非課税者 | 120円 |
| 上記以外 | 200円 |
出典:港区の公表内容(2026年9月12日確認)。
民間の家事代行と比べると、金額の桁が違います。そのぶん対象と上限が厳しく決められています。
申請のしかた
申請までの順番
- 市区町村に制度があるか確かめる「軽度生活援助事業」「家事援助サービス」など名前が違います。実施していない市区町村もあります。
- 介護保険の訪問型サービスの利用状況を確かめる港区は事業対象者・要支援1・2について「最大限利用している人に限」定しています。
- 地域包括支援センターに相談する港区は各地区高齢者相談センターを窓口としています。
- 申請する(電子申請が使える)港区は電子申請窓口も使えます。
- 訪問調査を受ける港区は「申請前に職員による訪問調査が実施されます」としています。
それでも足りない場合
ここから先は自治体の制度ではありません。週2〜3時間、平日の9時から17時という枠に収まらない用事は、この制度では頼めません。親が離れて暮らしている場合、家族が行けない日の分をどう埋めるかが残ります。
食事については、配達のときに安否確認を行う配食サービスが別にあります。→ 高齢者の配食サービス
緊急時の呼び出しは、機器を貸し出す制度があります。→ 緊急通報システム
片付けが必要な段階になっている場合は、処分費用を払って捨てるものと、値段がつくものが混ざっています。まとめて処分を頼む前に、値がつくものだけ分けておくと費用の出方が変わります。
片付けを頼む前に、値段がつくものだけ査定を受ける
ここから先は自治体の制度ではなく、民間サービスの申し込みです。査定額・買取の可否は事業者の判断によります。家の中のものを動かすときは、持ち主の同意を得てから進めてください。
- 見積もりは無料です。金額を見てから断って構いません
- 郵便番号を入れると、来られるかどうかが先に分かります
- 自治体の助成が使えるかは、先に区へ電話すれば分かります
片付けの順序は別にまとめています。→ 実家の片付けと買取
よくある取りこぼし
介護保険を使わずにこの制度だけ使おうとした
港区は訪問型サービスを最大限利用している人に限定しています。
土日に来てもらおうとした
港区は「月曜日から金曜日までの午前9時から午後5時」としています。
同居家族がいるのに申し込んだ
港区はひとり暮らしまたは65歳以上の高齢者のみの世帯を対象にしています。
大がかりな片付けを頼もうとした
公表されている内容は洗濯・補修・掃除・整理整頓等です。
申請したらすぐ来てもらえると思った
港区は申請前に職員による訪問調査が実施されるとしています。
自分の市区町村の名称で探さなかった
「軽度生活援助事業」「家事援助サービス」など名前が違います。
確認に使った一次情報
- 渋谷区「高齢者等配食サービス」渋谷区 配食サービス
- 港区「高齢者配食サービス」港区 配食サービス
- 新宿区「高齢者緊急通報システム」新宿区 緊急通報システム
- 中央区「緊急通報システム」中央区 緊急通報システム
- 板橋区「高齢者緊急通報システム」板橋区 緊急通報システム
- 港区「高齢者家事援助サービス」港区 家事援助サービス
いずれも2026年9月12日に確認した公表内容です。制度の有無・対象・上限・自己負担額は市区町村ごとに異なり、また年度ごとに変わります。
よくある疑問
いくらかかりますか。
何時間まで頼めますか。
要介護1以上でも使えますか。
介護保険の訪問介護と何が違いますか。
民間の家事代行を使うべきですか。
介護保険で頼めないことの記事一覧
- 介護保険で頼めない24選
- 通院の付き添いを頼む
- 遠距離介護の負担を減らす
- 退院直後の在宅介護
- 訪問理美容
- 高齢者の配食サービスは安否確認とセット
- 緊急通報システム
- 住宅改修は介護保険の外にも給付
- 社会福祉法人の負担軽減
- ケアプランは自分で作れる
- 養護老人ホームの措置入所
- 要介護の区分変更申請
- 特別障害者手当
- おむつと日常生活用具
- 障害者控除対象者認定書
- 高額介護サービス費
- 受領委任払い
- 家族介護慰労金
- 障害福祉の負担上限月額
- 高額医療・高額介護合算療養費
- 重度障害者医療費助成
- 自動車税の減免
- 住宅改修が必要な理由書
- 住宅改修の事前申請
- 住宅改修20万円の枠
- 借家の住宅改修と承諾書
- 福祉用具の貸与と販売の選択制
- 見積もりと業者の選び方
- 申請の期限(2年)
- 福祉用具購入費の受領委任払い
- 高額療養費の受領委任払い
- 介護保険の住所地特例
- 介護保険の適用除外施設
- 認定調査で見られること
- 主治医意見書は誰が取るか
- 認定までの30日と暫定プラン
- 有効期間と更新
- 納得できないときの2つの道
- 限度額を超えたとき
- 種類ごとの上限
- 施設の食費・居住費を下げる
- 負担割合証の見方
- 保険料を滞納したとき
- 保険者と引っ越し
- 2年で消える権利
本ページは、市区町村が介護保険とは別に行っている高齢者福祉サービスについての一般的な整理です。制度の有無・対象者の条件・回数や時間の上限・自己負担額は、市区町村ごとに異なります。お住まいの市区町村と地域包括支援センターにご確認ください。
一次情報の確認先
このページに書いたことは、以下の公的機関の公表情報で確かめています。制度は変わることがあるので、確かめた日を各所に書き、確認先も置いています。