作れるが、ケアマネジャーの仕事がそのまま回ってくる
居宅サービス計画(ケアプラン)は、ケアマネジャーに頼まず本人や家族が作ることもできます。これを自治体は「自己作成」「セルフケアプラン」「セルフプラン」と呼びます。ただし費用が浮くわけではありません。ケアプランの作成費用はもともと利用者負担がありません。浮くものが無いかわりに、ケアマネジャーがやっていた作業が本人に回ります。
何が本人の仕事になるか
自治体が公表している書き方
東京都北区
流山市
一宮市
一宮市
いちばん重いのは「サービス担当者会議の主催」です。複数の事業所の担当者に日程を合わせてもらい、会議を開き、要点を記録に残します。
そのうえで、一宮市が書いているとおり、トラブルが起きたときの対応も本人・家族が行うことになります。
そろえる書類
北区が示している様式
- 居宅サービス計画書(様式2)
- サービス担当者会議の要点(様式3)
- サービス利用票・別表(様式4)
- 居宅サービス計画作成依頼届出書
様式の番号や名前は市区町村で違います。一宮市は「居宅サービス計画(ケアプラン)自己作成の手引き」と7種類の様式を用意しています。
前橋市は「自己作成を希望される場合は、内容によって作成する書類や手続きが異なりますので、あらかじめ前橋市介護保険課までご連絡ください。」としています。書類をそろえてから相談するのではなく、先に連絡する順番です。
毎月やること
一宮市は「サービス利用票(予定・実績)を毎月決まった期日までに介護保険課給付グループへ提出することも必要」としています。
ケアマネジャーがいる場合、この給付管理はケアマネジャーが行っています。自己作成にすると、毎月これを自分で出すことになります。
毎月のおおまかな流れ
- 翌月のサービスの予定を組む(サービス利用票の予定)
- 事業所と日程を調整する
- 当月に実際に使った分を記録する(サービス利用票の実績)
- 決まった期日までに市区町村に提出する
提出期限は市区町村ごとに決められています。一宮市は「毎月決まった期日までに」としていますが、日付そのものは公表ページに書かれていませんでした。窓口でご確認ください。
届出の出し方
順番
- 先に市区町村の介護保険担当課に連絡する前橋市は「あらかじめ……ご連絡ください」、流山市は「サービスをご利用になる前月の月初までに介護支援課へお問い合わせください」としています。
- 手引きと様式を受け取る一宮市は手引きと7種類の様式を公開しています。
- 居宅サービス計画作成依頼届出書を出すケアマネジャーに頼む場合と同じ届出書です。作成者の欄が変わります。
- サービス担当者会議を開く一宮市は「サービス担当者会議を主催し、関係者間の連絡調整を行う」としています。
- 毎月サービス利用票を提出する一宮市は「毎月決まった期日までに」提出することとしています。
時期に余裕をもって動く必要があります。流山市は「サービスをご利用になる前月の月初までに」問い合わせることとしています。
向くとき・向かないとき
本サイトでは「自己作成したほうがよい」とは判定しません。公表内容から読み取れる負担だけを並べます。
公表内容から読み取れること
| 自己作成 | ケアマネジャーに頼む | |
|---|---|---|
| 作成費用の自己負担 | なし | なし(居宅介護支援は利用者負担がない) |
| サービス担当者会議 | 本人が主催する(一宮市) | ケアマネジャーが主催 |
| 事業所との連絡・調整 | すべて本人・家族(北区・流山市) | ケアマネジャー |
| 毎月の書類提出 | 本人(一宮市) | ケアマネジャー |
| トラブル対応 | 本人・家族(一宮市) | ケアマネジャーが間に入る |
出典:北区・流山市・一宮市の公表内容(2026年9月12日確認)。
作成費用でみると差がありません。差が出るのは「誰が動くか」です。
ケアマネジャーに頼んでいる場合に、頼めないことがどこまでかは別にまとめています。→ 介護保険で頼めないこと一覧
よくある取りこぼし
自己作成にすればお金が浮くと思った
ケアプランの作成費用はもともと利用者負担がありません。
書類をそろえてから窓口に行った
前橋市は「あらかじめ……ご連絡ください」としています。先に連絡する順番です。
使いたい月になってから相談した
流山市は「サービスをご利用になる前月の月初までに」問い合わせることとしています。
毎月の提出があることを知らなかった
一宮市は「サービス利用票(予定・実績)を毎月決まった期日までに」提出することとしています。
サービス担当者会議を開かなかった
一宮市は本人が「主催し、関係者間の連絡調整を行う」としています。
他市の様式をそのまま使った
様式の番号も種類も市区町村で違います。北区は様式2・3・4、一宮市は7種類です。
確認に使った一次情報
- 東京都北区「「居宅サービス計画」の自己作成(セルフケアプラン)」北区
- 流山市「居宅サービス計画の自己作成(セルフケアプラン・自己作成ケアプラン)について」流山市
- 一宮市「ケアプランの自己作成(セルフケアプラン)」一宮市
- 前橋市「居宅サービス計画の自己作成(セルフプラン)の手続き」前橋市
いずれも2026年9月12日に確認した公表内容です。提出書類・様式・提出先は市区町村ごとに異なります。
よくある疑問
自己作成にすると安くなりますか。
途中でケアマネジャーに戻せますか。
要支援の場合も自己作成できますか。
毎月の提出日はいつですか。
福祉用具の貸与だけ使いたい場合も必要ですか。
ケアプランを自分で作る人は、すでに「何が必要か」を自分で判断しています。だとすれば、介護保険で頼めない用事だけを外に出すという組み方もできます。ケアマネジャーを通さない分、ここは自分で探すことになります。
保険で頼めない用事だけを、必要な日に入れる
セルフプランで詰まるのは、介護保険の対象外の用事です。庭の手入れ、同居家族の分の家事、病院の付き添い、趣味の外出——ケアマネジャーがいても保険では頼めません。時間単位で、必要な日だけ入れられます。相談・見積もりは無料です。
- 見積もりは無料です。金額を見てから断って構いません
- 郵便番号を入れると、来られるかどうかが先に分かります
- 自治体の助成が使えるかは、先に区へ電話すれば分かります
介護保険で頼めないことの記事一覧
- 介護保険で頼めない24選
- 通院の付き添いを頼む
- 遠距離介護の負担を減らす
- 退院直後の在宅介護
- 訪問理美容
- 高齢者の配食サービスは安否確認とセット
- 緊急通報システム
- 介護保険の訪問介護を使い切ってからの家事援助
- 住宅改修は介護保険の外にも給付
- 社会福祉法人の負担軽減
- 養護老人ホームの措置入所
- 要介護の区分変更申請
- 特別障害者手当
- おむつと日常生活用具
- 障害者控除対象者認定書
- 高額介護サービス費
- 受領委任払い
- 家族介護慰労金
- 障害福祉の負担上限月額
- 高額医療・高額介護合算療養費
- 重度障害者医療費助成
- 自動車税の減免
- 住宅改修が必要な理由書
- 住宅改修の事前申請
- 住宅改修20万円の枠
- 借家の住宅改修と承諾書
- 福祉用具の貸与と販売の選択制
- 見積もりと業者の選び方
- 申請の期限(2年)
- 福祉用具購入費の受領委任払い
- 高額療養費の受領委任払い
- 介護保険の住所地特例
- 介護保険の適用除外施設
- 認定調査で見られること
- 主治医意見書は誰が取るか
- 認定までの30日と暫定プラン
- 有効期間と更新
- 納得できないときの2つの道
- 限度額を超えたとき
- 種類ごとの上限
- 施設の食費・居住費を下げる
- 負担割合証の見方
- 保険料を滞納したとき
- 保険者と引っ越し
- 2年で消える権利
本ページは、市区町村が介護保険とは別に行っている高齢者福祉サービスについての一般的な整理です。制度の有無・対象者の条件・回数や時間の上限・自己負担額は、市区町村ごとに異なります。お住まいの市区町村と地域包括支援センターにご確認ください。
一次情報の確認先
このページに書いたことは、以下の公的機関の公表情報で確かめています。制度は変わることがあるので、確かめた日を各所に書き、確認先も置いています。